1905年創立者のポール・ハリスと3人の友人の集まりから始まったロータリーは、200を超える国と地域に広がり、クラブ数は35,000以上に達しました。そして、その世界中のロータリークラブの結集するネットワークが、国際ロータリー(R.I)です。
「超我の奉仕」の理想を掲げるロータリアンは同じ価値観とビジョンを共有し、一体となって地元地域や他の国の地域社会のために貢献してきました。
例えば、大学には建学の精神があるように、企業には社是や社訓があって、その中には創業者の精神が脈々と込められています。それが発展するかどうかは、その創業者の精神によって決まることが大きいと言われています。
ロータリーが1,220,000人以上のロータリアンを擁する組織になったのは、創立者ははじめ先達の人々の強固な創立の精神と理念、それに熱情があったからこのような発展を遂げることができました。
しかし、ロータリー創立から110年、また更にロータリー財団創立100周年を迎えた現在、ロータリーを取り巻く環境は、時代の変化等の要因があって大変厳しい状況が続いています。このためロータリーは、これらの問題に対処するために様々な取り組みを行っています。
ロータリーが将来にわたってダイナミックな組織であり続け、世界中の地域社会に貢献していくための指針となるのが、所謂ロータリー戦略計画です。
この計画にはクラブのサポートと強化、人道的奉仕の重点化と増加、公共イメージと認知度の向上という3つの戦略的優先項目があり、その下に16の目標を定めています。ロータリアンはこれを優先項目と目標を活動の指針としています。
また、この戦略計画の一環として5つの中核的価値観があります。それは奉仕、親睦、多様性、高潔性、それにリーダーシップとなっています。この価値観は組織の考え方と方向性を定める原動力であり、戦略計画においても大切な要素となっています。
国際ロータリー会長のテーマを実現するためには、正にこの「ロータリー戦略計画」の実践が最も効果的な方法です。
さて、国際ロータリー2016-2017年度のジョンF・ジャーム会長は「人類に奉仕するロータリー」という壮大なテーマを掲げました。
会長は、そのテーマの中で次のように述べています。
会員はロータリーを通じて友人と出会い、地域と繋がりをもち人々との絆を育み、キャリアを築いて毎週親しく語り合いながらアイデアを分かち合うために集まります。
しかし、私たちが集うという一番の理由は、そして最も大切な目標それは即ち「奉仕」のためなのです。
今世界で有意義な奉仕を行う最善の道は、先ずロータリー会員になることです。つまりクラブ、地区、国際ロータリーレベルにおけるリーダーシップの継続性なのです。
また更に、単にロータリアンの数を増やすことではなく、ロータリーが本当に目指していることは多くの善い活動を再現させて、将来ロータリーのリーダーとなるロータリアンを多く育成することです。
そして「大勢の努力の結集は人類の奉仕に捧げなければなりません。そして結集された努力には限界というものはありません」と晩年のポール・ハリスの言葉を引用して結んでいます。
国際ロータリー第2500地区
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